アメリカで人気No.2
フランス人で現在ポーランド在住のHUGOのYouTube番組「インナーフレンチ」で公開されたものなのですが、フレンチブルドッグは2020年アメリカのペット犬人気ナンバー2になったそうです。
1位はラブラドール 3位はジャーマンシェパード
マドンナやディカプリオをはじめ多数のアメリカンセレブのペット犬ですね。
このフレンチブルドッグ、フレンチとついているからフランスの犬種、数奇な運命をたどり今わたしたちの現在知っている姿になったようです。
どのような歴史をたどり今私たちの知っている姿になったのでしょうか。
そして、アメリカで超人気者になったフレンチブルドッグ、この人気を獲得した裏側には問題があるとフランスの獣医師は警告をならしています。
歴史
フレンチブルドッグは英ブルドッグの子孫。
中世のイギリスでは雄牛、ライオン、クマなどの戦いの見世物がおこなわれており、いまより2~3倍も体格のおおきかったブルドッグが闘技場に放たれ、上記の動物たちと戦っていたとのこと。
ブルドッグ(bulldog)はbull-baiting(牛攻め)用に飼育された犬。野生動物と戦うため、筋肉質でかなりタフでたくましい犬だったそうです。
1835年、イギリスでは闘技場での動物の戦いの見世物は禁止され、ブルドッグは彼らの職業を失い、当時イギリス以外のヨーロッパの国では闘牛がまだ合法だったのでブルドッグが輸出されフランスに渡ってきたようです。
今でも南仏ではイベント的に闘牛が行われていますが、フランスで非合法になったのは1883年です。
パリ、10区と19区の間に、La place de Colonel Fabienとい広場がありますが、当時は闘牛がおこなわれていたようです。
フランス人に愛されるブルドッグ
発音はほぼ同じにきこえますが、ブルドッグをフランス語ではBouledogueと書きます。
フランスにやってきたブルドッグは綴りがフランス風になり、闘牛が非合法化された後の19世紀末から第一次大戦のはじまるころまでのいわゆるフランスのベル・エポックの時代には芸術家のペット犬となります。
小説家のコレット、画家のトゥールーズ・ロートレック、数世紀後にはデザイナー イヴ・サンローラン
綴りがフランス風に変わっただけでなく、その姿、容貌も変化していきます。イギリスブルドッグとフランス犬との交配のはじまりです。
主に交配されたのが、Le Ratier。フランス語でねずみをLe Rat(ラ)というのですが、ねずみを追い払う習性のある小型犬と交配され最初は庶民的な犬として市民に愛されていたのが、上記のように芸術家や貴族に飼われるようなりはじめます。
さらに1898年フレンチブルドッグはフランスのオフィシャルな犬種となります。
そこに目をつけたのが、家畜飼育者。ちいさく変化したブルドッグはお金儲けになると気づいたのです。
人間好みに改良
今でいうブリーダーが、人々がより好むようにだんだんサイズを小さくしていきます。2つの世界大戦と経済危機でフレンチブルドッグの名声はなりをひそめていたのですが80年代に復活します。
人々が好きなフレンチブルドッグの外見は、ちいさな番犬風(ミニボクサー)、大きな四角い頭、平たい、ぺっしゃんこの鼻づら
そんな特徴が好きなブルジョワにより気に入ってもらうため改良を重ねどんどんぺっしゃんこになる鼻づら。頭のサイズは25%も減少したそうです。
改良により、呼吸が困難になったり、目の問題、皮膚病、脊柱側彎症という症状がでるそうです。
すべてのフレンチブルドッグがこのような状況ではないと思うのですが、人間の好みに合わせられた数奇な境遇のフレンチブルドッグ。
まとめ
人間好みに合わせて改良された結果、病気を抱えるペット。挙句に捨てられて動物愛護センターに保護されたりするペット。
最後にHUGOは、
<Adopt, don’t stop>
仏語<Asoptez, n’achetez pas>
ペットは買わずに、里親、愛護センター、保健所などで探そうというスローガンでしめくくっています。
もしフランスでペットを探すなら、
- la SPA
- L’association 30 millions d’amis
- La fondation Brigitte Bardot
を紹介しています。
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